好きな人がいる
その人は俺よりも3つ年上の会社の先輩
貴方の目の先には
今の会社に入って4年。
仕事にも慣れ、ミスもほとんどなくなった。
俺をここまでにしてくれたのは入社した時からずっと俺の面倒を見てくれてる さん。
入った当初は大丈夫か?なんて思っていたけど、仕事の面に関しては凄かった。
絶対手を抜く事はなく、信頼もあった。
俺は何度助けられた事か…。
俺はそんな さんに惚れたんだ。
「赤西〜!これやっといて〜」
仁 「!あ、はい」
「じゃ、よろしく〜」
仁 「え? さん、どこへ?」
「お昼〜」
仁 「え…?」
「だってもうお昼だよ〜」
仁 「!じゃ、俺も♪」
「赤西はまだ仕事あるじゃ〜ん」
仁 「あるじゃ〜んって…これ、今、 さんが持ってきたんじゃないですか!」
「まぁまぁ(笑)」
仁 「まぁまぁって…」
このギャップがたまらなく好き。
とても3つ上には見えない。
一つ気になるのが、男の存在。
男はいないと言ってたが…
ホントかよ…
? 「 !帰り、飯食ってかね?」
仁 「!」
さんを誘ってるのは さんと同期の中丸雄一。
この人は さんの事好きだと見ててわかる。
さんが気付いてるかどうかは謎だけど…
「雄一のおごり?」
中丸 「…割り勘で(笑)」
「え〜!」
中丸 「じゃ、帰りな!」
「ちょっ!勝手に決めないでよ!…ったく…」
今日は中丸さんと二人で食事か…
そして…
「終わった〜!お疲れ様で〜す!お先で〜す!」
仁 「!」
「赤西、まだ終わんないの?」
仁 「!もう少し…」
「そか。雄一、今日、こど?いつもんとこ?」
中丸 「おう」
「赤西も終わったらおいでよ」
仁 「え?いや、俺は…」
「気が向いたらおいで(笑)」
仁 「!…」
「雄一、先行ってる!」
中丸 「はいよ〜」
気が向いたらおいでって…
さんは飯に行く時、必ず俺を誘ってくる。
中丸 「赤西、終わったか?」
仁 「!あ、はい」
中丸 「おし、行くぞ!」
仁 「え?」
中丸 「飯!行くぞ!」
俺は中丸さんに連れて行かれるまま さんの待つ店へ行った。
「!おそ〜い!お!赤西もきたんだ!(笑)」
中丸 「酔ってんのか?」
「酔ってないよ〜!」
店につくと、 さんはもう既にいい感じにできあがっていた…
俺、この場にいていいのかな?と思いながらも出てくる料理に箸をのばした。
「赤西は彼女いないの?」
仁 「え?」
「そんだけカッコイイなら彼女の一人や二人いてもおかしくないよね(笑)」
仁 「一人や二人って…別にかっこよくないっすよ。
それにカッコイイからって彼女がいるわけでもないし…」
「そう?雄一なんてそこそこイケてると思うのに、いないよ?」
中丸 「そこそこ思うって…しかもなんか矛盾してるし。
そこそこでもイケてたらいてもいいだろ(泣)」
「好きな人とかもいないの?」
仁 「好きな人…」
中丸 「おい!俺の話はスルーかよ!」
「ま、いいじゃん(笑)」
好きな人…
さんです…
なんて言えるわけない…
仁 「好きな人ってか憧れてる人はいますけど…」
「へぇ〜!誰?」
中丸 「お前、ストレートだな(笑)」
「赤西、性格もいいし、思われてる人は幸せだね!」
仁 「!…俺は…」
「ん?」
仁 「あ、いや…」
「その気持ち大事にしなよ。きっと伝わるから」
仁 「!」
ホントに伝わるのかな…
だって、目の前にいるし。
俺はトイレにと席を立ち、戻ってくると、中丸さんと楽しそうに話してる さんを見た。
俺には一度だってあんな笑顔を見せてくれた事がない。
なんだか悔しい気持ちでいっぱいだった。
俺が席に戻ると、いつも俺と接してる さんになる。
中丸さんには心、許してんのかな…
中丸 「赤西、帰るぞ!」
仁 「あ、はい」
「今日は雄一のおごりだから!」
中丸 「!お前な〜!」
「嘘嘘!もう払ったから出よう!」
仁 「はい…あの、お金…」
「いいって!後輩から金もらうほど、落ちぶれてませんから(笑)」
仁 「…ごちそうさまです」
「はい!」
そして、俺達は店をでた。
昼間は少し汗ばむくらいだけど、夜になると一変、少し肌寒い。
「ん〜!気持ちいい〜!どれ、赤西くん。一人で帰れる?送ってこうか?」
仁 「大丈夫です。 さんのが心配ですけど…」
「私は大丈夫だよ〜!」
なんて言う さんの足取りは少しフラフラしていた。
ホントに大丈夫かよ…
中丸 「赤西、コイツ、送ってって」
仁 「え?」
中丸 「じゃ、よろしく!明日な!」
仁 「え、ちょっと!中丸さん!」
中丸さんは笑顔で手を振って帰ってった。
マジ…?
仁 「 さん!帰りますよ!」
「は〜い!」
俺は さんを家まで送った。
半分寝そうになる さんを起こしながら…
「赤西、彼女大事にしなよ〜」
仁 「!彼女いないですって…しっかり歩いてください」
「…」
仁 「 さん? さん!!」
完全に寝た…
マジ?この状況でよく寝れんな…
しょうがないので俺は さんをおんぶする事にした。
ったく…
仁 「軽ッ!よくこんなんでなんでもこなすよな…」
「ん〜…」
仁 「!… さん…俺の憧れの人は さんです… さんが好きです…」
「ん〜?なんか言った〜?」
仁 「!い、いえ…」
ビビッた〜!
起きてんなら起きてるって言ってくれよ。
「赤西〜…彼女大事にね〜…」
仁 「!…だからいないって…」
……
この人にはたとえ告白したとしても伝わんなそう(笑)
でも、俺がちゃんと一人前になったら告白しよう。
ただし、中丸さんの前に…(笑)
「赤西〜…私も好きだよ〜…」
仁 「!!え…?」
「仕事しっかりしろ〜」
仁 「…(笑)しっかりやりますよ!だから見ててください!!」
絶対、この人、起きてるよ…(笑)
完
+++ あとがき +++
あんり様さからのリクエストです。
仁くん目線の片思い系でヒロインは気付かない…。
こんな風になりました…。
こんなんですみません(ノДT)アゥゥ
今回、この作品を書くのにあたって、
学生ものでいこうか、社会人ものでいこうか、
KAT-TUN赤西仁まんまでいこうか色々悩んだあげく、
社会人もので作る事にしました。
リクエストにお答えできたかわかりませんが、
精一杯書かせてもらいました。
思ってたのとちょっと違うなって思ったらすみませんアセアセ( ̄_ ̄ i)タラー
仁姫 * '06.8.29 *
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