なんで会えばいつもケンカなんだろう…

犬猿の仲

俺には会えばいつもケンカしてしまうヤツがいる…

いわゆる犬猿の仲…

俺はそいつの事が好きなんだけどね…

なんか素直になれないっていうか…

そもそもあいつも悪いんだ！

何かにつけて文句言ってくるし！

だいたい俺が何したんだよ！

　「…どいてよ…」

聖　　「！！」

　「…」

聖　　「朝から何怒ってんだよ」

　「…怒ってないわよ」

聖　　「…はいはい、怒ってないですよね」

　「嫌な言い方…」

聖　　「お前に言われたくないね」

コイツ、 。

会えばいつもケンカ…

てか、朝から機嫌悪いってどうよ？

しかも俺だけに！

マジ、腹立つんだけど！

　「朝からまたですか？（笑）よくそこまで顔合わせればケンカできるねぇ〜」

　「ケンカ？ケンカなんてしてないじゃん」

　「じゃあ、なんでいっつも顔合わせれば、文句言い合ってんのよ」

　「…」

あ〜、気にくわねぇ〜！！

なんで、あんな、つんけんしてんだ！

しかも俺にだけだし！！

　「田中〜！呼んでる」

聖　　「！！」

　「！…」

聖　　「…はぁ〜」

　「告られた？（笑）」

聖　　「ん？ああ…ずっと見てましたって…俺、全然知らないんだよ…」

　「モテモテだねぇ〜」

モテモテ…

好きな女から好かれないと意味がない…

いくらモテたって…

　「…」

聖　　「！」

放課後、俺は忘れ物をとりに、学校へ戻った…

聖　　「なんで忘れたりしたんだよ…」

教室につくと、 がいた…

！泣いてる？

マジ〜！！

ガタッ…

やべっ！

　「！！」

聖　　「ご、ごめん…」

　「…何が？」

聖　　「いや…あの…」

何を言っていいのかわからなかった…

けど…

聖　　「なんかあった？」

　「！別に…」

聖　　「…なぁ〜、俺、なんか悪い事した？」

　「…してないよ」

聖　　「じゃあ、なんでそんなつんけんしてんの？」

　「…」

あ〜、なんか嫌。この空気…

聖　　「帰るわ…」

　「…」

聖　　「なんかあるなら言えよ！俺だけにそんな態度だろ！！」

　「…」

聖　　「なぁ！！」

　「…ヤキモチ妬いてんのよ…そんなん恥ずかしくて言えないわよ！！」

はぁ？ヤキモチ？誰に？

俺に？？

　「毎日のように告白されて…告白できない自分に腹立てて…」

聖　　「ちょっと待って…状況が読み取れないんですが…」

　「…聖が好きなのよ…」

聖　　「！！！」

マジで？ が俺を好き？

俺は信じられなかった…

てか、めちゃめちゃ嬉しい！！

　「何、ニヤニヤしてんのよ…」

聖　　「！！いや、あの…俺も が好きなんだけど…」

　「えっ…」

聖　　「だから、もう泣かないで…」

　「聖…」

俺は を抱きしめた…

　「泣いて損した（笑）」

聖　　「！！一言多いんだよ！」

恋人になっても犬猿の仲は続きそうです（笑）

完

------　あとがき　------

…不発（謎）
なんか、和姫の小説にもあったな。「会えばケンカ」て（笑）
ケンカする程仲がいいってのを書きたかったんです（笑）

仁姫　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'05.8.1

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