拝啓

愛しい人

今、どうしてますか？

手　紙

俺はふと、手紙を書こうと便せんとペンを用意した。

宛名は…

拝啓

愛しい人

俺が唯一、心を許した人…

＊　＊　＊

高校入学。

どんな高校生活になるか心弾ませてた。

そんな時、一人の女性に出会った。

。

一際目立つ容姿とは裏腹に、大人しい人だった。

俺は釘付けだった。

教室に入ると、その人がいた。

俺は今までにない緊張と感情が一気におしよせてきた。

先生の話など耳に入らない。

俺の目線はその人を離さなかった。

入学してから日も経ち、クラスの中でも仲のいいグループみたいなのが出来ていた。

俺は特に仲がいいとかいう友達はいなく、それなりに話したりする程度の友達くらいだった。

そんなある時、 と話す機会があった。

それは些細な事。

　「…元気ないね〜。どうしたの〜？」

上田　「？」

　「最近、天気悪いもんね〜」

花壇の端に座って、花や木に話し掛けていた。

　「！」

上田　「あ、ごめん」

　「ううん」

はちょっとビックリしていた。

それからというものの俺は頻繁にその場所に行くようになり、 とも仲良くなっていった。

　「…いいの？いつもここにきて…」

上田　「え？」

　「あ、いや、友達とって…」

上田　「！…いちゃダメ？」

　「！ううん！そんな事ない！あ…」

上田　「！（笑）」

必死に否定してる の姿が可愛かった。

俺は次の瞬間、告っていた…

上田　「…俺、 が好きだ…」

　「…え！？」

上田　「！（笑）」

の驚きように俺は思わず笑ってしまった。

小動物的な動きがまた可愛らしかった（笑）

　「あの…」

上田　「いや、返事が欲しいとかじゃなくて、ただ、俺は が好きなんだ」

　「…私も…私も上田が好き…」

上田　「え…？」

　「（赤面）」

上田　「嬉しい（笑）」

　「！（笑）」

俺達は付き合う事になった。

俺は毎日が楽しかった。

休み時間や放課後、この花壇で話をし、帰りは一緒に帰る。

ケンカもしたし、別れ話まで出た事もあった。

それでも、俺は を愛した。

それで終わってしまったらそこまで…

そこまでにはしたくない、俺は が好きだから…

でも、別れる時がきた。

お互い、キライで別れるんじゃない…

好きだからこそ…

ずっと を愛していたいから…

今度会う時は絶対に離さない。

＊　＊　＊

との事を思い出しながら、俺はペンを走らせた。

　　　今、どうしてますか？

完

+++　あとがき　+++

久しぶりの竜也さんの短編…。
私はいつも、設定からなにから全部決めてから書くんですが、
この『手紙』に関しては決めてなくて、誰にするかも決めてなく、
書いてる途中で竜也さんかな〜って思って書いたものですｗｗ
うん、なんか竜也さんでよかったなって思ってるところです（爆

仁姫／'07.3.8

　OR　
クリックお願いします。もちろん両方クリック大歓迎です！
作品については作品名も記入して頂けると嬉しいデス
感想なんかもくれると大喜びます♪