花              火

 

 

 


「和也ぁ 今度花火大会あるんだけど 行きたい〜」

 

と 雑誌の花火特集を見ながら行ってみた。

 


「え〜 そんな所行ったら バレちゃうじゃん」

 

和也もTVを 見ながら言う。

 

 

「そ、そうだよね。ごめん・・・」

 

 

 

 

 

・・・行きたい所へ行けないのは仕方ないよね…


・・・芸能人で 人気急上昇中だったら 尚更ね・・・

 

 

 

 

 

 

 


もう和也の彼女になってから 3年が経とうとしている。


ラブラブな時期も過ぎ いるのが当たり前になりつつある状態。

 

 

 

 

「さ。風呂入って寝るぞ〜」

 

 

 

 


そう。半同棲状態なんです。


そりゃ マンネリにもなるか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日 親友である  を花火大会に 誘おうとTELをしてみた。


・・・実は  は 仁くんの彼女でもあるお方。

 

 

 

 

 

「あ。 ?」


 オヒサ〜!」


「最近仁くんとどうよ?」


「え〜 相変わらずだよ」

 

 

 

 


この  の 『相変わらず』とは ラブラブな証拠である。


うらやましい。


うちは 平穏すぎて ラブラブと思えないー!!


と グチをこぼしそうになるのを押さえて 花火大会の話を切り出した。

 

 

 

「今度花火大会あるよね? 行こうよぉ」


「なーに ダダっ子みたいに言ってんのよ。亀ちゃんとは行かないの?」


「言ってみたんだけどさ、『え〜 そんな所行ったら バレちゃうじゃん』ってさ。」


「ぷっ 今の物マネ 似てるし!!」


「え? そ〜ぉ?」


「あのねぇ 悪いんだけど 花火大会 仁と行くんだ。 も一緒に行く?」


「と、とんでもねぇヅラ!!」


「なんで 語尾が『ヅラ』なんだよ〜」

 

 

 

 

いろいろ 近況を話したりして TELを切った。

 

 

 

 

 

そっかぁ・・・ 仁くんは  と 一緒に行ってくれるんだ・・・


と 思いながら 和也の事が 脳裏に浮かんだ。

 

 

 

私も 和也と一緒に行きたかったなぁ・・・

 

 

 

 

 


?」


「あ! 和也 帰ってたんだ? おかえり」


「ただいま。 何ボーっと してんだよ」


「さっき 久しぶりに と話したんだ〜。花火大会誘おうと思って。でも 行けないって」


「そっかぁ 一緒に行けたらいいんだけどな」

 

 

 

 

 

が 仁くんと一緒に行くって 言うのは黙っておいた。


嫌味のようになりそうだから・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花火大会の日がやってきた。

 

 


正直  に 「仁くんと行く」と聞いてから 少しへこんでた。


同じメンバーで 仁くんは 彼女と行くけど 和也は行けないって。


が うらやましいとさえ思った。

 

 

 

 

 

 


私は1人で 行く事にした。

 

 

 

 


花火はキレイなんだけど、心がなんだか 寂しくて。


その時 丁度 和也から TELがあった。

 

 

 

 今どこ?」


「花火見にきたの」


「誰かと?」


「ううん。1人で。見たら帰るね。お土産持って帰るから待ってて」

 

 

 


よく 和也と一緒に来た 河川敷へ座る。


ココはあまり人がいなくて よく見える。

 

 

 


花火を見ていると 花火が涙でにじんで見えない・・・


今まで ずっと 思ってた事。


普通の彼氏、彼女だったら どこへでも行けるのに・・・


ずっとずっと ガマンしてきた。


・・・私 恋に疲れてるのかな・・・

 

 

 

 

しばらく 花火を見た後 和也が待っている事を思い出し 帰ろうと立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

2,3m 離れた所に 和也がしゃがんで こっちを見ていた。

 

 


「な〜に 泣いてんだよ」


「和也・・・ いつからいたの?」


「少し前から 見てたよ」


「なんで 声かけてくれなかったの?」


「花火を見上げている  がキレイで 見てたら 泣き出した」

 

 

 

「・・・でも 和也、『一緒に行けない』って行ってのに・・・」


「大事な彼女が夜に1人で出てたら 危ないからな。それに 仁も ちゃんと行くって言ってたし 
    仁が行くならバレてもいっか〜なんてね。 俺も と一緒に行きたかったし・・・」


「・・・和也・・・」


「あのさ・・・ 今はコレしかあげられないけど、いつかはちゃんとしたやつ買うから・・・」

 

 

 

と 言って 私の左手をとって、夜店で買ったと思われる おもちゃの指輪を薬指にしてくれた。

 

 

 

 

「・・・自由にどこかへ 一緒に行ったりとかも普通の人に比べたら少ないだろうし、
  人目も気にしなきゃいけないけど  さえ よければこれからも一緒にいて欲しい」

 

 

 

私は黙って 頷いた。


涙が出そうになるのを 押さえながら。

 

 

 


大切な大切な 和也からもらった 指輪。


これから 一生の宝物。

 

 

 

 

 

 

、俺、帰ってから何も食ってないから 夜店行こう!」


「え。でも バレちゃうから いいよ」


「俺が  と一緒に行きたいんだから 付き合えよ」

 

 

 


「うんっ!!」

 

 

 

 

 

 

+ コメント +

とりあえず夏なので 花火ネタを書きたかったんです。

おもちゃの指輪っていいなぁ・・・って。


よかったら 押しちゃって下さい! オネガイ… _| ̄|○))

 OR 

作品については作品名も記入して頂けると嬉しいデス    和姫

 

 




 

back

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送