「ずっと一緒にいようね」って言ったのに･･･

Happy Birth Day 23th

竜也と離れてもう3年。

「俺、もうだめだ。 の事まで考える余裕ない」

そう言われて、私は竜也と離れるしかなかった。
彼には大きな夢があったから。

そう。
ジャニーズ事務所に所属し、デビューする事が彼の願い。
その願いを私は邪魔できなかった。
好きで　気持ちはあっても足手まといにはなりたくなかったから。

TVを見ると　最近ではよく竜也を見る。

もう見ることはないのかもって思っていたけど･･･
よかったね。竜也･･･

私、一人　あの時で時間が止まったままなんだよ？
竜也は私の事なんて忘れちゃったよね･･･

TVの中で笑っている竜也を見るのは辛かった。

この時期になると毎年思い出す。

10月4日。

竜也の誕生日。

もう3年も経つのに･･･
忘れたらいいのに･･･
私の記憶にずっと残ったまま。

部屋の掃除をした時に　竜也が忘れて行ったお気に入りのCDとかいろんなものが出てきた。

モウ　ワスレタイ。

　　　ワスレタクナイ。

処分するにも勝手に出来ないし、
私にはそんな事をする勇気がない。
竜也を忘れてしまいそうで。

実際、辛いから忘れてしまいたいと何度も思った。

しばらくして、勇気をだし、3年前の携帯番号に電話をしてみた。
番号も変わってるんだろうけど･･･。

やっぱり出なかった。

もう他の人の番号に変わっちゃってるよね･･･

その日の夜

お風呂から上がったばかりだったので、
名前を確認しないで　急いで電話を取った。

「はいッッ!!」

竜也「もしもし」

「あ･･･ごめんね。番号変わってると思ってたんだけど･･･」

竜也「どうした？」

「あのね、部屋を片付けてたら　竜也のものが出てきたの。」

　今にも　心臓が口から飛び出しそうで･･･
　声の震えを隠すのが精一杯だった。

電話を切ると、私は大急ぎで身支度を整えた。

会いたかった竜也に会える？

でも会いたくない･･･

いろんな事を考えているうちに　携帯がなった。

竜也「下に着いたんだけど　取りに行くよ」

「うん、いいけど　私、箱、持てるから大丈夫だよ？」

竜也「結構　置いていったし、大事なもんもあったから、取りに行くよ」

ピンポーン

開けたくなかった。
自分が傷つくのがイヤで･･･
また　竜也を忘れられそうになくなるのがイヤで。

でも･･･　どうしようもない。

ドキドキして　ドアを開けた。

ドアを開けたそこには、

3年前とは違う　TVでよく見る竜也がそこにいた。

竜也「久しぶり」

「久しぶりだね･･･」

平凡な　挨拶を交わした私達は　しばらく黙って、

「ごめん、荷物だよね」

竜也「あ、うん･･･」

私は　竜也の顔をまともに見れなかった。

「ちょっと待ってね」

そう言うと、奥の部屋から　小さくもなく、大きくもない
ダンボールを　竜也の元へ運んだ。

「これなんだけど･･･」

渡したら･･･もう会えない。
もう　話す事もなくなるんだね･･･

竜也「ありがと」

竜也は　荷物を受け取らず、私の腕をつかんだ。

「え･･･」

何が何やらわからない。
とりあえず　今は、竜也が触れている腕が熱い･･･

竜也「俺の忘れもの」

「･･･え？？？」

竜也「だから　俺が忘れ物を取りに来たのは　その箱じゃなく、 を取りにきたんだよ」

竜也「デビューしたら･･･迎えに行こうと思ってた。」

「たつ･･･ぅ･･･」

もう　思ってもいなかった事に　私はポロポロと泣いていた。

竜也「長かったけど･･･ごめん･･･」

そういうと　竜也は優しく私を包んでくれた。

竜也の匂い

竜也の腕

竜也の声

竜也の全部が　懐かしく、止まっていた私の中の時計が動き出す。

毎年　竜也へ渡す事が出来なかった
3年分の誕生日プレゼント
やっと　渡せるね。

もう　離さないで。

たっちゃん、おめでとーッ!

っつーか　久々に書きました。novel。

しかも所要時間　1時間半です。　(′Д`);∵ぶっ

なんか最後は無理矢理こじつけた感がかなりしますが　(υ′Д`)

と、とりあえず　たっちゃんおめでとうなのです！　和姫

* 06.10.4 *