夢なら覚めないで
愕然とした。
何もかもが夢だったんだ…
そう思ったら何もする気になれなかった。
リビングには がいた。
「おはよ…」
「おはよ… 、あの…」
「…携帯、繋がんない…」
「全部夢だったのかな?私と 、同じ、長い夢、見てきたのかな…??」
「…夢じゃないよ…夢じゃない!」
「 …ごめん…」
「なんで謝んのよ?(笑)」
「だって…」
「相手は芸能人…こんな事だってあるよ…」
が逞しくみえた(笑)
亀ちゃんと付き合いだしてから変わったな…
それから何ヶ月がすぎた…
何の連絡もなく、ただ、時間だけが過ぎていく…
週末は決まって来てくれたみんなが来ない…
また、一人だけの生活…
そんな時だった。
つけっぱなしのテレビにKAT-TUNが映っていた。
久しぶりにみるみんんは、うちに来ていた頃のみんなではなく、アイドルのみんなだった。
近々、コンサートが始まるという事での会見みたいだった。
ある記者が雑誌の事に触れると…
みんな 「…」
亀 「何も関係ありません…僕らに似た人なんていくらでもいますからね(笑)」
中丸 「…」
ショックだった。
会社からそういえと言われたんだろうと思うけど、ショックだった…
何も関係ありません
その言葉が頭の中で鳴り響く…
やっぱり夢だったんだ…
なが〜い、なが〜い夢を見ていたんだ…
…いい夢だったな…
リアルすぎて笑える…
雄ちゃんに抱きしめられた感触がいまだに残ってるのに…
雄ちゃん…
しばらくして、KAT-TUNのコンサートが始まった。
学校には行くものの、殆ど家から出る事もなく、家族と顔を合わせる事も前より増えた。
弟 「姉ちゃん、これ」
「!」
弟から渡されたのは一通の封筒だった。
その中には一枚のチケットが…
KAT-TUNの最終公演のチケット…
封筒にはそれ以外何もなく、宛名もない。
直接ポストに入れてったんだ…
でも、誰が…
すると、電話が鳴った。
からだった。
[ !?チケットきた? ]
[ うん… ]
[ 行くよね? ]
[ … ]
[ 行くよ!この日、駅で待ち合わせね!! ]
[ … ]
[ …行かなきゃ後悔するよ ]
[ !! ]
行かなきゃ後悔する…
そうだよね…
後悔だけはしたくない。
夢で終わらせたくない。
誰かが送ってきてくれたチケット…
きっと、みんなが、わざわざうちまできてくれて置いていってくれたんだ。
無駄にしちゃいけない…
そして、コンサート最終日…
は既にきていて、電車を乗り継ぎ、会場へと向った。
「こないと思った(笑)」
「…なんか考えててもなって(笑)」
「そうだよね(笑)夢だったって終わらせるのもなんか寂しいけど…」
「夢じゃないよ…きっと…相手はあのジャニーズだもん(笑)」
「手強いね(笑)」
「うん(笑)」
そして、会場につくと、私達は合わせたわけでもなく、大きく深呼吸をした。
「!気合い、はいりすぎ(笑)」
「緊張しすぎ(笑)よし!行くか!」
「楽しも!!」
聖くんの叫び声と同時に、大きな歓声が聞こえるなか、コンサートが始まった…
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