俺とは全くと言っていいほど、正反対。
いつも同じ電車に乗ってる君の事を見てた…
電 車 の 君 <前編>
あっ…
今日もいた。
毎日と言っていいほど、同じ電車の同じ時間にいる…
俺が電車に乗ると、いつも座席に座って本を読んでる。
俺はいつも彼女の目の前に立つ。
君は気付いているだろうか?
俺の存在を…
「聖!おはよ!」
聖 「!おう」
こいつは 。
俺の天敵…
何かっつうと首を突っ込んでくる。
だから、彼女の事は口が裂けても言えない。
俺の至福の一時はこいつが来て終わる。
俺が降りるひとつ前で彼女は降りる。
あ〜…行っちゃった…
「今の子の事好きなの?」
聖 「!!」
「わかりやすっ!」
聖 「うっせ!」
そんなわかりやすいか?と思っちまう。
なんて名前なんだろう?
そんなある日だった。
いつものように俺は電車に乗る。
今日もいた♪
が!
隣には男が…
楽しそうに話してる…
亀 「 、いつも何読んでるの?」
「ホラー小説(笑)」
亀 「朝からホラーかよ(呆)」
「面白いんだって!和也も読んでみなよ(笑)」
亀 「いいよ(笑)」
『 』って言うんだ。
隣の男は誰だ!彼氏??
同じ学校なのかな??
!!
さんが降りる時に、何かが落ちた…
聖 「あっ…」
って思った時にはもう降りたところだった…
明日渡せばいいか…
生徒手帳…
俺、生徒手帳どこやった?(笑)
てか、見ちゃダメだよな…(笑)
見たい気もしたけど、やめておいた。
次の日、俺は声をかけた…
聖 「あ、あの…」
「!はい?」
聖 「これ、昨日、落としましたよ…」
「!!ありがとうございます!!どこやったかな〜って思ってたんですよ。よかった〜…」
聖 「いえ…」
「…中は…??」
聖 「あ、見てないです。見ようとも思ったけど(笑)」
「!!そうですか(笑)」
聖 「なんか大事なものでも?」
「!!まぁ〜…私にとっては(笑)」
こないだの男の写真とか入ってんだろうか?
と、俺はマイナスな方にしか考えられなかった。
でも、その中身は、後々知る事になる。
「あ、じゃあ、ありがとうございました」
聖 「あ!また、話しかけてもいいですか?」
さんはニッコリ笑って頷いてくれた。
これって一歩前進じゃねぇ〜?(笑)
俺は嬉しくてしょうがなかった。
明日は何話そうかな?なんて考えると…
「??聖?」
の顔が目の前にあった。
聖 「!!!ビックリした!!なんだよ、いきなり!!」
「いきなりでもないけど…」
聖 「…」
次の日…
!!あの男だ…
「!おはようございます!」
聖 「!おはようございます」
亀 「?誰?」
「生徒手帳、拾ってくれた人」
亀 「ふぅ〜ん…」
なんか、この男、気にくわねぇ〜…
「あの、お名前は?」
聖 「あ、○×校3年の田中聖といいます」
「同じ年だ(笑)○○校3年の といいます」
さん…
俺は完全に惚れた(笑)
「こっちは幼なじみの亀梨和也」
聖 「ども…」
亀 「ども」
今日は名前聞けただけで満足♪
聖 「おはよ〜」
「おはよ!」
俺達は毎日、挨拶をかわし、話しをした。
「あ、あの、田中くんは彼女とかいるの?」
聖 「えっ?いないよ。募集中(笑)」
「そっか。いつも一緒にいる人が彼女かと思った(笑)
聖 「!!あれはクラスメイト。 さんは、あの、亀梨って人、彼氏なの?」
俺はなんつうストレートな聞き方をしたんだと、ちょっと後悔した。
「和也?彼は幼なじみ。同じ年なんだけど、お兄ちゃんみたいな感じ(笑)」
俺はホッとした。
彼氏いないんだ。と嬉しかった(笑)
また、朝の幸せの一時が終わる…
この時が一番寂しかったりする。
「じゃ、また明日!」
聖 「うん!」
その光景を に見られていた。
「こーきー!おはよ〜♪」
聖 「 …」
「いい雰囲気じゃ〜ん♪」
聖 「!!見てたのかよ。趣味わりぃ〜な」
「嫌でも目につくわ(笑)告白しないの?」
聖 「!!できねぇ〜よ…俺とは世界が全然違うっつうか…」
「そんなもん?別に告るくらいいんじゃない?もしかしたら、上手くいくかもしんないし」
聖 「…」
の言葉に乗せられたのか、告白してみようかという気持ちになった。
でも、振られたらと思うと踏み出せなかった…
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* '05.9.14 *
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